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ブログ 〜出を待つ深窓の佳人〜

肥料の三要素N-P-Kとは?前編

  • 執筆者の写真: kakoenaichi
    kakoenaichi
  • 2024年1月5日
  • 読了時間: 2分

この記事を読まれている方は、ある程度農業に興味があったり、家庭菜園をやられている方が多いと思います。


そこで、ホームセンターに行って野菜を育てる用の肥料を買う場合があるかもしれません。


肥料といっても千差万別、定番の化学肥料や有機肥料など異なる原料由来の肥料が数多く陳列されているかと思います。


ただ、大体の肥料の包装にも「N-P-K 8-8-8」みたいな表記が記載されいてるの、ご存知ですか?

あれ、ただの記号ではなくて肥料としての大事な情報を表しています。


端的に説明すると、N: 窒素、P: リン酸、K: カリウムを示しており、これらは植物が成長するための主要成分です。


また、数値は肥料に各成分がどれくらいの割合含まれているかを表します。例えば「N-P-K 8-8-8」と表記されている場合、窒素、リン酸、カリウムがそれぞれ8%(肥料100gあたり8g)含まれているよっていう意味です。



次に、各成分がなぜ植物の成長に必要なのかを説明していきます!


❶窒素

窒素(N)はアミノ酸に含まれます(細かくいえば、アミノ酸の末端は必ずNが付加されます)。

もっと正確に言うと、アミノ酸はタンパク質の構成単位なので、大半のタンパク質にも含まれています。

N欠乏だと上位葉の生育が抑制され下位葉が黄色くなります。逆にN過剰だと栄養生長から生殖生長へ移行せず、着花しても結実しない等の症状が現れます。ただ、実際には土壌中だとN欠乏になりやすく、生育の制限因子になりがちです。


窒素といえば空気中に8割含む物質、じゃあわざわざ肥料せんくてもええやろ!と思われるかもしれませんが、植物は気体状の窒素をそのまま吸収することはできません。実際には窒素を含むアンモニウムまたは硝酸イオンの形で吸収します。


ただ窒素肥料の原料はまさに空気中の窒素、これをハーバーボッシュ法と呼ばれる手法でアンモニアに固定します。


また、土壌細菌の中には窒素固定細菌と呼ばれる細菌が存在します。例えばマメ科植物には根粒菌が根に共生し、空気中の窒素を固定してマメ科植物に供給しています!




...ついつい土壌関係の話だと力が入ってしまい長文になったので前編、後半に分けたいと思います。


明日はリン酸、カリウムについてご紹介します!


それでは、また〜!

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