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土づくりは農業の一丁目一番地

トラクター

例えどんなに良いユリの球根を購入し、温室ハウスに最新設備を導入して手間ひまかけて栽培したとしても、根本である土づくりを怠っては高品質の作物は栽培できません。

「農業の基本は土づくりにある」

​この信念を創業以来守りながら作物の栽培に適した土づくりを行っています。

連作障害に対する考えと対応について

私たちの栽培するユリ・クルクマ・鬼灯は通常連作障害というものが発生します。連作障害とは、特定の科の植物を同一土壌で栽培すると生育が悪くなる現象のことを指します。原因として、同じ植物を栽培し続けると土壌中の微生物環境が固定され、特有の病害が発生することなどが挙げられます。

​その解決策として、土壌消毒と呼ばれる有害な微生物を消毒して死滅させる処置を行なっています。土壌消毒には以下の3種類があり、花好園では②太陽光/薬剤消毒を行なっています。

①熱水土壌消毒

②太陽光/薬剤消毒

③土壌還元消毒

以前はボイラーを用いた熱水土壌消毒を行なっていたこともありましたが、重油の燃料費の問題、土壌消毒後に土壌の団粒構造が崩れてユリの立ち枯れが多く発生する問題、さらには熱処理によって連作障害を引き起こさない微生物までも殺菌されてしまうという問題点がありました。

そこで現在では、使用量を遵守した上で薬剤を用いた方法に切り替えています。ただこちらの方法でも土壌中の一定量の微生物は殺菌されてしまうため、土壌消毒後に微生物資材(バイオスティミュラント)を施与することで土壌中の微生物環境を整えています。

​また、将来的には薬剤を使用しない土壌還元消毒にも挑戦し、極力薬剤の使用量を低減することで土壌本来の力を最大限引き出す努力をしていきたいと思います。

有機性の土壌資材にこだわる理由

​うちでは作物を育てる際に使用する土壌資材は、堆肥や微生物資材を含め全て有機質の資材を使用しています。特に肥料に関しては化学肥料と有機肥料という2種類がある中で、あえて有機肥料を選んで使用するのには理由があります。

化学肥料には即効性がある、成分あたりの価格が安い、品質が安定している、効果が高いなどの利点があります。しかし一方で過多の使用は保肥力や保水力が低下するなどのデメリットもあります。

有機肥料は化学肥料と比べて緩効性なので長い生育期間でじっくり肥料分を供給することができます。また有機質を土壌にすき込むことになるので、土壌の団粒構造を促進し、保水性と排水性を兼ね備えた土壌に仕上がります。有機肥料は一般に肥料効果が少ないと言われていますが、うちでは腐食酸を合わせて土壌中に供給することで欠点を補っています。腐食酸には肥料の三要素であるリン(P)の固定化(すなわち金属イオンとの錯体形成)を防ぎ植物が吸収しやすいようサポートする役割があるほか、植物の根張り促進効果もあるため、肥料分の吸収効率を底上げしてくれます。

​肥料を含めた土壌資材を使用する中で軸としているのが、①土壌の団粒構造をしっかり作り込むこと、②土壌中の微生物環境を多様化し、連作障害が起こる確率を限りなく0に近づけること、の2点です。

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